医院名:マロニエ矯正歯科クリニック 
住所:〒340-0034
埼玉県草加市氷川町2128-2ベラビル2階 
TEL:048-959-9087

【症例】部分矯正~歯のでこぼこ~

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矯正治療症例:部分矯正

矯正治療をしたいけれど、全体矯正は期間的にも費用的にも厳しいという方に向け、部分矯正をご提案しています。
ただ歯並びを治せば良い、というものではありませんので、適応症を間違えると治療前よりも咬み合わせが悪くなってしまうこともあります。
部分矯正でちゃんと治るかどうかは矯正歯科医師とご相談ください。

主訴 歯並びがでこぼこしているのが気になる
診断 叢生
年齢 29歳(初診時)
治療装置 マルチブラケット装置(MTM)
使用装置 クリスタブレース3(.022)
使用ワイヤー ナノホワイトワイヤー
保定装置 犬歯間保定装置(fix type retainer)
治療期間 1年10ヶ月
治療費用 324,000円(税込)
治療リスク 咬合時痛、歯肉退縮、歯根吸収、歯髄壊死、後戻り

歯並びのでこぼこが気になるという患者さん。奥歯の咬み合わせが少しずれているため、全体矯正を提案しましたが本人の希望により上下前歯の部分矯正で治療を行う方針となりました。

まずブラケットをつけられるところからブラケットを装着し、オープンコイルでスペースを獲得していきます。

ある程度スペースができたところで内側にある歯にもブラケットを装着します。スペースを作りながら引っ込んでいる歯を引っ張ってくるため、ワイヤーを2本重ねにしています。これをオーバーレイテクニックと言います。

かなりでこぼこが強かったので、治療中盤から歯のディスキングを行っております。歯の側面部を問題がない範囲で削り、よりスペースを獲得します。最大0.5mmまでとし、エナメル質の範囲内で削ります。

完全に内側に入っていた歯を前に引っ張ってくる時に、どうしても下の歯にぶつかって前に出せなくなってしまいました。上の奥歯にプラスチックを盛り、一時的に咬み合わせを高くして奥歯しか咬み合わない状態にします。これをバイトアップと言います。
前歯が当たらなくなるので、ようやく引っ込んでいる歯を前に持ってくることが出来ました。奥歯でしか咬めないため、ご飯が食べにくくなってしまいます。患者さんに説明・同意のもとでなるべく短期間に抑えてバイトアップします。必要なくなったらプラスチックは除去して元に戻します。

ほとんどでこぼこが治ってきたら、上の歯と下の歯で顎間ゴムを引っ掛けてもらい、上下の咬み合わせを良くしていきます。最後の仕上げとなり、部分矯正ではこのタイミングでうまく咬まないこともありますが、このケースではうまく咬合させることが出来ました。歯は咬むためにあるので、上下の接触面積を最大限に増やしていきます。

十分に咬み合い、良い咬み合わせになったら矯正器具を外していきます。矯正治療後は保定装置(リテーナー)で抑えておかないと崩れてしまうため、保定装置に切り替えます。
今回は、固定式のリテーナーを歯の裏側に貼り付けるタイプにしました(写真はありません)。

治療期間は部分矯正としては長く、全体矯正と変わらないほどかかってしまいましたが、治療結果も良く患者さんには満足してもらえました。治療が終わって時間が経った現在も良好な状態を維持しています。

また、これだけのでこぼこの歯並びを抜歯せずに治すと、スペースが足りずに前歯が前方に飛び出し、口元が突出してしまいます。今回は、もともと口元が引っ込んでいる方だったので、むしろ歯を前に出した方が良いケースでした。あえて歯を前に出すことで、口元も治療前よりも改善しています。

いかがだったでしょうか?完璧な治療を行うためには、ほとんどのケースで全体矯正が推奨されますが、誰もが全体矯正を望んでいるわけではありません。このように、部分矯正であっても適切な処置をすればちゃんと治ることがあります。
部分矯正で見た目だけが治るのか、咬み合わせも治せるのかは矯正の先生に相談してみましょう。

マロニエ矯正歯科クリニックでは、治療症例についても発信していきます。(掲載についての同意は得ております。)
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